最近の経済指標は弱含んでいる。財務省が8日発表した今年上期(1~6月)の国際収支速報によると、モノやサービスなど海外との総合的な取引状況を示す経常収支は上期初の赤字を記録した。
輸出の伸び悩みが原因で、日銀は同日の会合で輸出の現状判断を下方修正した。だが、国内景気の総括判断は11カ月連続で据え置く強気を貫いた。
また、民間エコノミストからは、物価が2%になっても「低成長で物価だけ上がるのは望ましくない」との声も上がる。
黒田総裁は1日の講演で、「人々が2%の物価上昇を前提に活動する経済」を実現すれば、物価が上がる前に投資や消費を済ませようという「積極的な行動を促す」と反論。この日の会見でも「市場の物価上昇期待は高まっている」と訴えた。
SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「黒田総裁は2%の到達時期について2015年度と明言しておらず、『15年度を中心』と微妙な表現のため、しばらくは緩和策を続けるだろう」と分析した。