TPP総合対策本部の会合であいさつする安倍晋三首相(左)=25日午後、首相官邸【拡大】
また、円借款手続きの迅速化などでTPP参加国へのインフラ(社会資本)システム輸出を加速。2020年に約30兆円の受注を目指す。
農林水産物や食品の輸出額を20年までに1兆円まで拡大するとした従来目標の前倒し達成も掲げ、農地の大区画化や高性能な農業機械の導入などによる競争力の強化を図るとした。
一方、農家の不安を取り除く対策では、米国などにコメの無関税輸入枠を新設することに対応し、輸入量と同量の国産米を政府が備蓄用に買い入れて国産米の値下がりを防ぐ。牛・豚肉農家の経営安定対策も強化し、赤字補填(ほてん)割合を8割から9割に引き上げる。
大綱では、来年夏の参院選を意識して農家を保護する“守り”の対策に気が配られた。各分野で数値目標を並べるなど“攻め”の姿勢も演出はしたが、個々の対策は従来の成長戦略の枠を出ない。事業を具体化する過程で思惑通りに競争力を強化できるのか、今後に課題を残した形だ。