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とても悔しいです! 努力したのに…上司からの評価がイマイチ

ニュースカテゴリ:暮らしの仕事・キャリア

とても悔しいです! 努力したのに…上司からの評価がイマイチ

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「頑張っているのに評価されない理由」を徹底解剖!「期待される人材」になるための仕事術~後編~

【タイトル】「頑張っているのに評価されない理由」を徹底解剖!「期待される人材」になるための仕事術~後編~

最近、「頑張っているのに、周囲がきちんと認めてくれない」と悩むビジネスパーソンが増えています。それを理由に転職を繰り返し、最終的に自信をなくしてしまうとしたら、それはとてももったいないことです。しかし、問題は常に評価する側だけにあるのでしょうか?もしかしたら、評価される側にも見直すべき点があるのではないか…。そこで、百戦錬磨のコンサルタントに、あなたが評価されない本当の理由を解明してもらいました。

自分のレベルと周囲の期待が合っていない場合

■未経験ながら努力したのに…

<お悩み>

未経験で入社して半年ですが、社員が少ないこともあり、ウェブコンテンツ企画の取りまとめ的な立場を任されています。見よう見まねで何とか人気のコンテンツも企画し、目標にしていた3万ページビューもクリア。周囲から「よく頑張ったね」と声をかけてもらうこともあります。それなのに、上司からの評価がイマイチで、給与・待遇面でも認められているようには思えません。ものすごく努力しているのに、とても悔しいです。

【藤井氏の回答】

まだ入社半年のあなたは経験不足と認識されており、上司からの期待値が低いため、成果に対する見返りが高くなりにくいのではないでしょうか。評価とは、自分のその時のレベルと、周囲の期待値とのバランスによって決定されるものなので、その両方を随時確認しながら目標設定する必要があります。

ただし、上司があなたのレベルをどの程度だと考え、どれくらいの成果を期待しているのかを知ることは簡単ではありません。そのために有効なのが、「今回できていなかったことは何か」を確認する方法です。それを一つずつクリアしていけば、自ずと上司の期待にこたえることになりますし、長期的な成長につなげていくことができます。今の評価に期待できなくても、次につなげることができれば、ステップアップの機会だと前向きに取り組めるはずです。これは、あなたとは逆のケース、「期待が大きすぎるゆえに、求められるハードルが高い」と悩む人にも有効な方法です。

ただ、会社や上司の方針によっては、長い目で見て育てるという場合もありますから、半年や1年で評価されないと決めつけるのは、得策ではありません。まずは上司と話し合ってみましょう。

【小倉氏の回答】

そもそも、あなたが目標にしていた3万ページビューという数字の難易度は高いのか、低いのか。自分が思っている以上に、上司は大したことがないと考えているかもしれません。

なのに、その数字を目標として定めてしまう--。つまり、こうした目標設定の甘さが、評価する側とされる側にズレを生じさせるのです。

会社とは、わかりやすくいえば「もうけた人」に対して高い評価を行います。数字で利益が見えやすい営業などの仕事に比べて、小人数で行うウェブコンテンツ企画の仕事は利益への貢献度がわかりにくく、上司もちゃんと理解できない場合が多い。ならば、目標設定や査定の時に、あなたが目指した数字・成果がいかに大変なものなのか、いかに利益につながるものなのかを説明できなくてはいけません。「あの超有名サイトのページビュー数の○分の1とはいかほどの影響力か」「3万ページビューは、売り上げ換算で○千万に相当」といったふうに、尺度をあなたが示すことです。

上司、会社が評価できていない場合

■評価制度に疑問があります…

<お悩み>

転職して1年、営業リーダーとして部下の育成に力を注ぎながら、プレーイングマネージャーとしてそこそこの営業数字も残しています。特に、以前勤務していた食品業界の販路を新規開拓するなど、期待以上の成果を残してきた自負があります。なのに、突出した営業実績がないことを指摘され、ものすごく低い評価になってしまいました。

一方で、仕事のできないイエスマン的な奴がどんどん出世していたりと、評価の仕方に一貫性がなく、納得がいきません。会社の体質がそう簡単に変わるとは思えませんし、転職以外に方法はないのでしょうか…。

【藤井氏の回答】

評価制度に不満がある場合は、何をどうしたら評価が上がるのかをいま一度話し合うべきです。そのうえで働き続けたいなら、その評価制度に自分から合わせていくことが必要ですし、納得がいかなければ環境を変えるべきでしょう。まずは、自分に合う評価制度かどうかを再度見極めることからです。

評価の仕方は、会社によって違います。あなたの会社にも、その評価制度が合うと感じている人もいるわけですから、結局は、「自分にとって気持ちよいと感じる評価のされ方はどんなものか?」を知っておくことにつきるのです。

【小倉氏の回答】

「イエスマンが出世する」などと、人のことは悪く捉えがち。新規開拓が評価に値する仕事だったのかどうかも、確認しないと何とも言えないでしょう。まずは自分が出した成果の質と量、プロセスの質を客観的に見ること。それでも評価が足りないと思うなら上司に掛け合うべきです。単なる不平不満だと思われないためにも、「なぜ『自分』は評価されないのか?」と問うのではなく「この『仕事』の評価はどれくらいか?」とファクト(事実)ベースで確認することが大切。そうすれば印象を悪くせずにズレの原因が探れるはずです。

そこまでしても納得がいかなければ、転職を考えるか、もしくは残って「10年かかっても自分で変えてやる!」と取り組むのもいいでしょう。どっちつかずで、文句をいいながら働き続けるのが一番ダメですよ。

「どう評価されると嬉しいのか」をわかっておこう

多くの転職相談を受けてきた藤井氏いわく、「評価されていないと悩む人ほど、実はどの部分を評価されたいのかが明確になっていないことがほとんど」だという。あなたの場合はどうだろうか?また、小倉氏は「上司はあてにならない時代だ」と指摘する。自ら経営方針をくみ取り、目標設定の際にその方針を入れ込んでいく力がないと、結局自分自身が痛い目にあうことになる。自分なりのビジョンを明確にする一方で、企業の方針を見極める力を持つことが、評価される人材になるための近道といえるだろう。

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