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海外で活躍するために必要なスキルとは? ビジネスレベルの英語は必須
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「グローバル人材の採用が活発化」といわれるが、その採用の中身について細かく語られることは意外と少ないのではないだろうか。どのようなポジションで、どんな仕事ができるのか?求められる語学力はどの程度?…今や当たり前のようにいわれる「グローバル採用」について、いま一度、徹底分析する。
今や多くの外資系企業が日本に進出している。欧米はもちろん、オランダ、スウェーデン、ドイツといった国々の企業は、会社名や商品・サービスがすぐに浮かぶものも多いのではないだろうか。
「外資系企業にとっての日本とは、あくまで出先機関の一つです。よって、日本というローカルをマネジメントすること、そして本国にその内容をレポートすることが重要な仕事となります。日本を拠点にアジア・パシフィック地域を統括するといった場合もありますが、基本的には勤務地は日本です」(大山氏)
最近は韓国や台湾など、アジアからの進出企業も増えている。「世界中の国々がグローバル展開する中で、今後は欧米やアジアだけとはいわず、ほぼ世界中の国々からの進出が増えるだろう」と大山氏。あらゆる業種の進出が活発になっているが、特に金融や保険、IT、メーカーなどが目立っているようだ。
募集内容としては、日本支社のマネジメントを行うエグゼクティブ層の人材から、日系企業と同じように組織運営のために必要な職種はほぼすべて、求人が発生していると考えてよい。ただし、本国の進め方に合わせた仕事の仕方が求められる。
「提出する資料のフォーマットや計算の仕方など、本国の仕様に従うのは絶対です。よって、例えば会計基準など、必要な専門知識や資格を有していなければ担当できない業務があります」(大山氏)
語学力があることは大前提。特に英語が使えないことには、交渉のテーブルにも乗せてもらえない場合がほとんどのようだ。
「TOEICなら700点くらいを最低ラインとする企業が多いです。TOEICを受けたことがない人は、海外に対する興味がないと見なされることもあります」(河本氏)
「外資系企業で国内勤務の場合も、本国とのやりとりはもちろん英語です。社内にあらゆる国々のスタッフがいる場合が多く、英語を使ったコミュニケーションが当たり前に行われます。最低でもビジネスレベルの英語が使えないことには仕事になりません」(大山氏)
もちろん、海外勤務の経験者や、実際に英語を使った仕事の経験がある場合は高く評価される。では、それ以外に求められる条件とは?
「語学力があるうえで、コアとなる専門分野について深い知識を持っていること。さらに、異文化を尊重し、違う価値観や考え方、習慣を受け入れられるかどうかも重要ですね。自らの意志で道を切り開き、あらゆる環境で揉まれながら自分で考えて答えを導き出してきたような経験は、必ず評価されるはずです」(河本氏)
「特定分野における専門性に加え、論理的に物事を考えられること。マルチカルチャーなマーケットを相手にするわけですから、感情論ではなく論理的に物事を理解しようとしなければ、自分の意見を相手に正しく伝えることができないでしょう。そして、意見を押しつけようとせず、まずは相手を受け入れる謙虚さも必要です」(大山氏)
ひと言でグローバル採用と言っても、企業の段階や戦略の中身によって募集するポジションや仕事内容も大きく異なる。しかし、経済や文化交流などのグローバル化が急速に進む中で、あえて「グローバル人材」とカテゴライズする必要は今後ますますなくなっていくのではないだろうか。それはつまり、働くチャンスが国境を越えて広がっているという意味でもある。企業の採用意欲は今後いっそう高まっていくはず。自分がこれから世界中で活躍する姿をイメージし、必要なスキルや経験を見極め、前向きにスキルを磨いてみてはどうだろうか。