ニュースカテゴリ:暮らし
仕事・キャリア
世界を舞台に働きたい 「グローバル人材」になるには?【後編】
更新
ビジネスにおいてグローバル化が進み、世界を相手に戦うことは、一部の特殊な人たちだけのものではなくなっている昨今。そんな中、「グローバル人材」に注目が集まっている。グローバル人材として活躍できる人の条件は?求められる英語力は?どんなスキルが必要?狙い目の業界や、今後ニーズが高まる職種は?最新トレンドも含めて、専門家に話をうかがった。
このところ、20代や30代前半の方から「どうすればグローバル人材になれますか」という相談を受けることがよくあり、彼らの切実な危機意識を感じています。彼らに私が最初に聞くのは、「どんな分野でグローバル人材になりたいの?」ということ。人事やマーケティング、メーカーや商社など、職種や業界によって必要なスキルや知識は異なります。求められる英語力や用語も違ってくる。まず自分は何をしたいのかを決め、希望に近い分野でグローバルに通用する専門知識や語学の能力を持つことが効果的だと思います。
そのときには、好きなことや自分に向いていることを選ぶことが大切です。グローバルに働くのは、厳しい面もたくさんあります。でも、当たり前のようですが、好きなことなら頑張れますよね。これなら長く続けられるというものは何か。考える時間をつくってみてください。
グローバル人材に必要なスキルは次の4つ--「コミュニケーション能力」と「自分で問題の解決方法を考える力」、「人を巻き込んで解決する力」、そして「想定外の事態に対応できる力」かなと思います。
<コミュニケーション能力>
異文化の人たちとチームを組み、プロジェクトの進行に必要な指示を出し、チームを円滑に運営する力。メンバーから信頼されるといったことも重要な能力です。「コミュニケーション能力」の一つとして、英語力は習得しなければならない重要なスキルですが、ここでも大切になるのは「どんな英語を勉強するのか」ということ。自分の仕事やプロジェクトに使える英語力があればいいわけで、オールラウンドに話せることを目指す必要はありません。例えば、私はマーケティングに関しては豊富な語彙があり、専門的な会話もできますが、友人が「ダイヤモンドを買った」と宝石の詳しい話を始めるともうわからない(笑)。もちろん話せるテーマは広いほうがいいのですが、まずは自分の専門分野で周囲から信頼されるだけの英語力を持つことが大切です。
<自分で問題の解決方法を考える力>
そもそもグローバル人材とはどんな人なのか。私が考える定義は、「未知の問題に対して自分の頭で考え、周囲の人と一緒に解決していける人」というものです。グローバルビジネスには、正解がないことが多々あります。例えば、中国経済や欧州の金融危機が5年後どうなっているかなんて誰にもわからない。世界も経済もルールも劇的に変わっていく中で、答えがわからない問題に直面し、解決方法を見出していく。それがグローバルに働くということだと思います。
「自分で問題の解決方法を考える力」とは、まさに前述した答えのない場面で求められる力のこと。具体的には、分析力や戦略的思考力、論理的思考力、情報収集力など、さまざまな能力が含まれますが。
<人を巻き込んで解決する力>
情熱を持ってチームを動かし、文化や習慣の違いを乗り越えてメンバーをまとめていく力のこと。例えば、急に僻地に派遣されたとして、未知の国で現地の人たちを動かし、未知の課題を解決していけるか。マニュアルや正しいやり方がない中で、それができるのがグローバル人材だと思います。こうした力を得るために、アメリカでは「自分が上司の上司ならどうするかを常に考えろ」と言われます。この意識があるかないかで、力の差が大きく開く。日本の会社でもこの姿勢で仕事に取り組めば、身につけた力は必ず世界で通用します。
<想定外の事態に対応できる力>
世界を相手に働くということは、文化や言葉、習慣が違う人たちと仕事をするわけですから、想定外のことが次々と起こります。現地の工場に製造を依頼して、納品日に連絡したらまだ手をつけてもいない。そんな経験を私も何度もしました(笑)。そんなときもヘコまない。むしろ常識の違いを面白がる。そして、次の一手を即座に考える反射神経が必要なのです。
私のかつての同僚は、海外出張がない時期が続くと「反射神経を鍛えてくる」と、休暇を利用して僻地を訪れていました。そうした旅行もお勧めですし、毎日の仕事でも、価値観が合わない人を苦手だと思わずに、考えの違いを受け入れる努力をする。そんなこともいいトレーニングになります。実は日本ほど何事もきっちりと動く国は稀で、日本の常識は世界の非常識。それがわかると、どんなハプニングに出会っても笑い飛ばせるようになる。これができれば、世界は広くて、多様で、本当に面白い。ぜひ存分に楽しんでください。
株式会社IBAカンパニー 代表取締役 射場 瞬氏
米国系企業で約20年間、一貫してグローバルマーケットでのブランドマネジメントおよびマーケティングを手がける。フィラ・ジャパン株式会社の日本代表、日本コカ・コーラ株式会社の副社長などを歴任した後、2010年にIBAカンパニー設立。北米、アジア地域への進出を支援するグローバル・ブランド・マネジメント事業を展開している。
この十数年でインターネットが一気に普及し、日本においても国際化が急速に進んだことで、海外の情報が身近になったり、英語を学ぶ人は確実に増えた。「世界を相手にビジネスをしたい」と考える人にとっては、今の日本にはさまざまなチャンスがあるといえそうだ。世界の動きを意識しながら、自分自身を高められる人こそが、チャンスをものにできるのかもしれない。
(リクナビNEXT/2012年1月25日)
積極的にグローバルなビジネス展開をしている企業で働きたい…そう思ったら、リクナビNEXTスカウトに登録しましょう。自身のスキルとキャリアプランを盛り込んだレジュメを登録しておけば、その内容を評価した企業からオファーが届きます。自分自身でも気づいていないスキルや人脈が、思わぬかたちで貴重なアピール材料になるかもしれません。外資系企業は求める人材が明確な場合が多いため、ピンポイントで声をかけられるスカウトが広く活用されています。チャンスを逃さないためにも、まだ始めていない方はすぐに登録しましょう!