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就活イベント「Premium Session」開催(下) 「目的意識を持って」 思い届いた

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就活イベント「Premium Session」開催(下) 「目的意識を持って」 思い届いた

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内定者が自社をアピールする「内定者グランプリ」=2014(平成26)年3月8日、東京都千代田区・日比谷公会堂(5大学合同_有志学生記者撮影)  【Campus新聞】

 「参加者に何かを得て帰ってもらいたい」。企業と学生をつなぐ大交流会イベント「Premium Session」の運営に携わった学生メンバーは、そんな思いを共有して、取り組んだ。

 参加学生数が目標を大きく下回るなど問題もあったが、それぞれにベストを尽くした。メンバーの思いは届いたのだろうか。参加した3年生の男子学生に、イベントに参加する前と後で何か変わったことはあったのか、その後の就活に何か役立ったのか、インタビュー取材をした。

 考えさせられ…

 「イベントに参加する前は、ただパソコンの前でマウスをクリックしエントリーし説明会に行き面接に進むという流れ作業のようなものでした。絶対にこの仕事がしたいという意識を持つことはできていませんでした」と、それまでの就活を振り返った。

 しかし、イベントで、内定者による自社PRのプレゼンテーションを見て考えが変わった。

 「自分がこれから働く会社について発表をしている先輩たちは、こういう仕事をやっていきたいという明確な目的を持っていました。目的を持っていれば、それを達成したときにやりがいを感じる事ができるのではないか。逆に、目的や目標を意識せずに働いても、得られるものは小さいのではないかと考えさせられました」

 自分見つめ直して

 その結果、就活への取り組みも大きく変わった。

 「目的を持って、働きたい企業を選ばなければ、本当の就職活動はいつまでも始まらないと思い、自分のやりたいことは何なのか一から見つめ直しました。そこから就活を改めて始め、絶対にここで働きたいと思える企業に出合えました。それは、その仕事を通じて、社会に貢献したいという目的意識を持つことができたからだと思います。その会社から内定をもらうことができました」

 イベントに参加したことが、就活を見直すきっかけになり、ここで働きたいと思える会社に出合い、内定を得ることができたのだ。そんな参加者が一人でもいてくれたことで、このイベントは、成功したといえるのではないだろうか。(今週のリポーター:5大学合同 有志学生記者/SANKEI EXPRESS

 【編集後記】

 ■「ゆとり世代」がつかんだ収穫

 日本経済の低迷で長く続いた「就職氷河期」が終わり、景気回復や若年労働人口の減少を背景に人手不足が深刻化し、就活戦線も「売り手市場」が到来したといわれている。

 一方で、日本企業は少子高齢化を背景とした国内市場の飽和・縮小に直面。グローバル化の進展を背景に、海外企業との厳しい競争を強いられている。日本経済や企業は競争力が低下し、このまま衰退するのではと心配されている。

 そうしたなかでも、わたしたち大学生の「安定志向」はなお強い。有名大学を卒業し、大企業への就職を志向する傾向が強く、起業や独立を目指す学生は多くない。それどころか、就職活動を通じて初めて、自分の将来について考えるという学生が少なくないように思う。

 自分がやりたい仕事を見つけ、そのために就職するという「目的意識」は希薄で、内定を得ること自体が就活の「目的」になっているのが実情だ。

 しかし、最近では日本もベンチャー企業が増え、大手企業でもこれまでの年功序列が見直され、大学生の安定志向にも変化の兆しがある。わたしたちと同世代の「きゃりーぱみゅぱみゅ」が、斬新なファッションセンスやライブパフォーマンスで世界中から注目されているように、「個性」の大切さに気づき始めた。

 わたしたちは、俗に言う「ゆとり世代」である。何だか、ゆとり世代というだけで社会から軽視されているように感じてきた。ゆとり世代とひとくくりにしてほしくない。そこにはたくさんの思いや個性を持った人間がいるのだ。

 イベントに参加したことで、目的意識を持って就職活動を行い、やりたい仕事、働きたい会社に出合えた学生と同じように、わたしたちもイベントの運営に携わることで、「目的意識」を持つことの大切さを改めて確認することができた。

 挑戦することに尻込みしがちな今どきの大学生にとって、それは得がたい経験であり、大きな収穫だった。(今週のリポーター:5大学合同 有志学生記者)

 【取材・記事・写真】

大妻女子大学4年 宇佐美智子、東洋大学4年 中村友香梨、白百合女子大学4年 松岡まり奈、白百合女子大学4年 守本眞理、大正大学4年 吉田千紗、法政大学4年 渡辺美保

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