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【松田美智子の丸ごと食べちゃう】一手間かけて ぜいたくな一品に 卵
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みんな大好きな卵。今回はちょっとぜいたくにアレンジしていただこう(宮崎瑞穂撮影) ≪湯煎でといて「トロトロ」スクランブル≫
私たちの暮らしに欠かせない食材、卵。一年中身近にある食材なので、普段あまり旬を意識することはありませんが、実は春は卵(有精卵の場合)が一番おいしくなる時期なのです。ニワトリは厳しい冬の寒さを乗り越えるために、たっぷり餌を食べます。また、冬から春にかけてはあまり卵を産まなくなるので、他の季節よりも長い時間おなかの中にとどまります。この間に栄養が卵の中に蓄積されていくのです。春は新たな生命が生まれいずる季節。キリスト教の復活祭では卵が復活のシンボルですし、日本にも「萌黄(もえぎ)の卵」という言葉があります。
卵の質の見分け方ですが、割った時に黄身と白身が盛り上がり、弾力のあるものがいい卵です。黄身の黄色があまりに強いものは、餌に色が付いていると判断します。
栄養のたっぷり詰まった卵。普段の卵料理を一手間かけてぜいたくな気分でいただきましょう。
まずはスクランブルエッグ。ホテルで出されるトロトロのスクランブルエッグ、あこがれますよね。湯煎でゆっくり火を入れると、ホテルそのままのスクランブルエッグに仕上がります。今回はタンパク質を増やしてトロトロにするために、生クリームを入れています。卵の風味をそのまま味わいたいので、あえて塩こしょうは入れていませんがとっても濃厚な味わいですよ。日曜日の朝、自分へのごほうびに、ぜひトライしてみてください。
プリンは昔なつかしの焼きプリン。トロトロやわらかのプリンが流行ですが、私はかっちりした味わいのプリンが好き。卵黄を普通の配合よりも多くしているのがポイントです。カラメルもしっかり苦い大人向け。お子さんには、火を入れる時間を短くして苦さを調整してあげてください。
プリンはすが入らないようにするのが難しいので、苦手意識を持っている方が多いかもしれません。そんなときは、容器を入れる前のバットに、よくもんだ新聞紙を敷いてみてください。震動を新聞紙が吸収してくれて、美しく仕上がります。また、容器の肩当たりまでとたっぷり水を入れることで、蒸気でしっかり固めつつ、表面には香ばしさをプラスすることができます。
卵焼きは、芝エビを入れてほんのちょっとぜいたくに。切り口もほんのりピンクがのぞいてきれいですので、お花見のおともに。レシピではお砂糖とお酒が多めの味わいになっていますが、それぞれのご家庭の好みに合わせて増減してくださいね。作り置きもできますので、普段の食卓にもう一品欲しいときに添えてもいいですね。
最後は、「究極の目玉焼きご飯」。とろーりと黄身を崩してご飯と絡めて食べれば最高! じゃことゴマの香ばしさと大葉のさわやかな風味が味を引き立ててくれます。シンプルなメニューですが、薬味を工夫するだけで、ちょっとしたおもてなし料理に変身です! 納豆だったり、夏にはキュウリやトマトなどもいいですね。目玉焼きにはトーストを添える場合が多いですが、日本人ですもの、ご飯でいただいてみるのもいかがでしょう。(料理研究家 松田美智子/SANKEI EXPRESS)
半熟目玉焼きを炊きたての雑穀ご飯に載せて、ネギと大葉の薬味にちりめんじゃこと白ゴマを加え、しょうゆをたらしていただく。卵を常温にもどして焼くのがコツ。
〔1〕卵4個をカラザを取って大きく溶いたら、背わたを取り粗みじん切りにした芝エビ50グラムと酒大さじ3、上白糖大さじ3~3と1/2、塩小さじ1/4を加え、エビをまぜながらとく。
〔2〕卵焼き器にサラダ油を敷き、しっかり温まったら油を器にあける。卵焼き器を中火で軽く温め、卵液を4回に分けて加えるつもりで、卵焼きにする。
【材料】(1人分)
卵 2個
生クリーム 大さじ2
バター 大さじ2
天然塩 適宜
薄いトースト 適宜
〔1〕鍋を重ねて湯煎に掛け、バターを加え溶かす。
〔2〕卵をボールに割り、カラザを除く。生クリームを加え、10回空気を入れながらといたあと、白身を3~5回切る。
〔3〕バターの溶けた鍋に加え、湯煎で少し固まったところから混ぜながらトロットロに仕上げる。好みで塩をかけてトーストパンに載せていただく。
〔1〕プリン型約4個にバターを塗る。グラニュー糖60グラム、水25ccを小鍋に合わせ、弱火で少し煙が出るくらいに加熱してビターなキャラメルを作り、手早く型に流す。
〔2〕牛乳250cc・生クリーム25cc・グラニュー糖50グラムを小鍋で温め砂糖が溶けたら火を切る(A)。
〔3〕卵2個、卵黄2個を合わせ、白身を切りながらしっかりとく(B)。粗熱が飛んだAとBを合わせこす。型に注ぎ、表面の気泡をのぞく。
〔4〕オーブンを180度に予熱する。バットなどにしっかり湿らせた新聞紙を敷き、型を並べ、まわりにぬるま湯を型の半分までそそぐ。180度のオーブンで約20分表面に軽い焼き色が付くまで焼く。
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シリコンのスパチュラはスクランブルエッグ作りだけでなく炒め物やお菓子作りに便利。私はOXO(オクソー)製を使用していますが、他にもいろんなところで販売されています。形も先端が斜めのものだったりさまざまですが、平たいものが使いやすいです。