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老化やがん化を防ぐカロテン 春野菜のスパニッシュオムレツ他

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老化やがん化を防ぐカロテン 春野菜のスパニッシュオムレツ他

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春野菜のスパニッシュオムレツ。※208kcal、塩分0.9グラム(1人分)  【牧野直子の健康ごはん】

 スペイン料理の一つで、丸くフライパンで焼き上げたオムレツをトルティージャと言いますが、これを日本では「スパニッシュオムレツ」と呼んでいます。ジャガイモを入れるレシピが多いのですが、今回は緑が鮮やかな春野菜で作ります。

 野菜は緑黄色野菜と淡色野菜に分けられますが、原則として可食部100グラム当たりのカロテン含有量が0.6ミリグラム以上のものが緑黄色野菜で、0.6ミリグラム未満のものは淡色野菜に分けられます。

 アスパラガスとスナップえんどうは、いずれもカロテン含有量は0.6ミリグラム未満なのですが、食べる機会が多く、一度に食べる量もそれなりに多いことから、緑黄色野菜に分類されます。トマトやピーマンも同じ理由で緑黄色野菜として扱われています。

 カロテンは水に溶けにくく、油に溶けやすい脂溶性なので、油を使った調理だと効率よく吸収されます。カロテンにはαカロテン、βカロテンがありますが、いずれも強い抗酸化作用があり、細胞の老化やがん化を防ぐことが分かってきています。また、カロテンは必要に応じて体の中でビタミンAに代わり、目や喉、鼻の粘膜を健康に保つ、皮膚の乾燥を防ぐなどの働きもあります。

 アスパラガスにはビタミンB群の仲間の葉酸が豊富です。葉酸は赤血球が作られるときに必要なので、造血のビタミンとも呼ばれ、貧血予防には欠かせません。貧血予防といえば、鉄も大切ですが、良質なタンパク質源である卵は食物アレルギーがなければ、毎日、手軽に鉄を補える食品です。

 スープの具のアサリも鉄が豊富。今回の2品に鉄が豊富なライ麦パンを組み合わせれば、貧血気味の方におすすめの献立になります。(文:管理栄養士 牧野直子/撮影:田中幸美(さちみ)/SAN KEI EXPRESS

 ■まきの・なおこ 料理家、管理栄養士、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食」代表。1968年、東京生まれ。女子栄養大学卒。おいしくてからだに優しく、元気になるレシピ、健康的なダイエット方法まで提案し、幅広く活躍中。著書も多数で、近刊は「料理と栄養の科学」(新星出版社)、「冷凍保存のきほん」(主婦の友社)。

 ≪春野菜のスパニッシュオムレツ≫

 ※208kcal、塩分0.9グラム(1人分)

 【材料】(4人分)

(直径20センチくらいのフライパン1個分)

卵        4個

塩        少々

こしょう     少々

アスパラガス   100グラム(小口切りにする)

スナップえんどう 8さや(斜めの小口切りにする)

ソーセージ    4本(小口切り)

オリーブ油    大さじ2

 【作り方】

〔1〕卵をわりほぐし、塩、こしょうを加え混ぜる。

〔2〕フライパンにオリーブ油を熱し、ソーセージを炒め、アスパラガス、スナップえんどうを加える。さっと炒めたら〔1〕を回し入れて半熟状になるまで大きくかき混ぜる。

〔3〕蓋をして弱火で7~8分焼き、ひっくり返し、再び蓋をして2分くらい焼く。食べやすく切り分ける。

※フライパンは直径20センチ前後のものが作りやすい。ひっくり返すときは、フライパンより一回り大きい皿や蓋にずらして出し、それを返すとやりやすい。

 【ワンポイント】

☆ソーセージはベーコンやツナでもよい。

☆オムレツの野菜は、インゲンやそら豆などでもOK。

 ≪アサリのチャウダー≫

 ※213kcal、塩分2.0グラム(1人分)

 【材料】(2人分)

アサリ    230グラム(3%の塩水にヒタヒタにつけ、新聞紙などをかぶせて砂抜きする)

白ワイン   1/4カップ

新じゃが   小2個(1センチ角に切る)

新タマネギ  1/4個(1センチ角)

ベーコン   1枚(粗みじん切り)

小麦粉    小さじ1

牛乳     1カップ

パセリ    適量(みじん切り)

顆粒(かりゅう)コンソメ 小さじ1

塩、こしょう 少々

 【作り方】

〔1〕アサリと白ワインをフライパンに入れ、蒸し煮する。殻が開いたら、蓋をとってアルコール分をとばし、アサリと蒸し汁を分ける。アサリは殻からはずす。蒸し汁はとっておく。

〔2〕鍋にベーコンを入れて弱火で炒め、油が出てきたら、新タマネギと新じゃがを加えて炒める。

〔3〕油が回ったら、小麦粉を加え、なじむように炒める。蒸し汁に水を足して1/2カップにしたもの、牛乳、顆粒コンソメを加えジャガイモが軟らかくなるまで煮る。アサリの身を加えて塩、こしょうで味を整え、器に盛り、パセリを散らす。

 【ワンポイント】

☆アサリは殻つきがなければ、水煮缶詰などでもよい。その場合、缶の汁もスープに使う。

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