【牧野直子の健康ごはん】
スペイン料理の一つで、丸くフライパンで焼き上げたオムレツをトルティージャと言いますが、これを日本では「スパニッシュオムレツ」と呼んでいます。ジャガイモを入れるレシピが多いのですが、今回は緑が鮮やかな春野菜で作ります。
野菜は緑黄色野菜と淡色野菜に分けられますが、原則として可食部100グラム当たりのカロテン含有量が0.6ミリグラム以上のものが緑黄色野菜で、0.6ミリグラム未満のものは淡色野菜に分けられます。
アスパラガスとスナップえんどうは、いずれもカロテン含有量は0.6ミリグラム未満なのですが、食べる機会が多く、一度に食べる量もそれなりに多いことから、緑黄色野菜に分類されます。トマトやピーマンも同じ理由で緑黄色野菜として扱われています。
カロテンは水に溶けにくく、油に溶けやすい脂溶性なので、油を使った調理だと効率よく吸収されます。カロテンにはαカロテン、βカロテンがありますが、いずれも強い抗酸化作用があり、細胞の老化やがん化を防ぐことが分かってきています。また、カロテンは必要に応じて体の中でビタミンAに代わり、目や喉、鼻の粘膜を健康に保つ、皮膚の乾燥を防ぐなどの働きもあります。