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【松田美智子の丸ごと食べちゃう】部位で異なる味を楽しむ かつお

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【松田美智子の丸ごと食べちゃう】部位で異なる味を楽しむ かつお

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目にも涼やかな初がつおのたたきのカルパッチョ風(栗橋隆悦撮影)  新緑の美しい季節になりました。「目に青葉、山ほととぎす、初がつお」(山口素堂)という江戸時代の俳句が有名ですが、青葉も、ほととぎすも、初がつおも、俳句で言う春の季語です。

 かつおは赤道付近で産卵し、海流にのって日本海にやってくるのが、春の初がつおです。さっぱりとした赤身が特徴で、身はあっさりと引き締まっています。

 さっぱり赤身の初がつお

 通常は半身、サク、刺し身などいろいろな状態で販売されています。かつおに限らずほとんどの魚は、空気にふれる表面積が多いと鮮度の落ちが早い、というのが原則です。つまり、すぐ食べるのでなければ刺し身よりサク、自分でさばけるのであれば半身の物を選びましょう。1人暮らし、もしくは家族が少ないのだけれど食べきれるかしら…という心配はご無用。調理法や味付けを変えると、意外とぺろりと食べられてしまうものです。お好みの厚さや切り方にできるので、料理の幅も広がります。

 色は鮮明な赤い色がよく、皮と身の間に脂肪が多くあるものを選びます。ただし、脂肪の多いものは鮮度の落ちが早く、鮮度が落ちるにつれ生臭さが増します。また、切り口が虹色に光っているものは鮮度がよくないかつおです。

 かつおは部位ごとに味が違います。腹側は脂がのっていますし、背中側は赤身でさっぱり。サクを切るというとハードルが高そうに思えますが、「刃を入れて、引く」というポイントさえ押さえれば、ぼろぼろになることもなく、簡単です。初心者は、身が崩れにくく切りやすい背中側の部位から挑戦するといいでしょう。

 余ってもお茶漬け、お弁当に

 今回は、あっさりした背中側はたたき、脂ののった腹側は生のままと、2種類に分けてレシピを考えました。本場のかつおのたたきといえばわらでこんがり焼き上げますが、家庭では簡単にフライパンで。くっつき防止に薄く粉をはたいたら、厚めのフライパンを煙がでるまでよく熱し、すべての面を焼きます。各面5ミリぐらいまで火が通ったら、熱が内部まで回るのを食い止め、さらに身を締めるために氷水で急冷します。周りを焼き固めているのでうまみも逃げませんのでご安心を。

 たたきが完成したら、まずは薄めに切ってカルパッチョ風に、次は生野菜と合わせて野菜のうまみと一緒にサラダとしていただきます。サラダの方のかつおはごろっとした形に切ります。切り方を変えるだけで食感も変わりますので、1つの食材を使い回すときのコツですね。

 生のほうは、づけで。ポイントは卵黄を入れてこっくりした味わいにすること。脂の少ない走りの時期のかつおも、おいしくいただくことができます。かつおと相性抜群のショウガ、ニンニクも加えています。まずは大葉などの香味野菜とともにいただいて、余ったものはほうじ茶や緑茶、玄米茶などと合わせてお茶漬けにしても絶品です。お茶漬けにする場合は、すりごまを加えてたれが絡みやすいようにしています。それでも余ったものは、翌朝粉をはたいて焼き、お弁当のおかずにしてもおいしいです。いかがでしょう、意外と一人一サクぺろりといけるような気がしてきませんか?

 かつおはこの季節と秋ごろと、一年に2回旬があります。秋はたっぷり脂がのっていますので、お刺し身だけでもOK。それぞれの味の違いを楽しみましょう。(文:料理研究家 松田美智子/撮影:栗橋隆悦子/SANKEI EXPRESS

 ■まつだ・みちこ 1955年、東京都生まれ。女子美術大学卒業。ホルトハウス房子氏に師事し、各国の家庭料理を学ぶ。93年から「松田美智子料理教室」を主宰。料理本、雑誌、テレビ、CM、講演、パーティープロデュースなどで活躍。

 ≪たきのカルパッチョ風 新たまねぎと≫

 【材料】(3~4人分)

刺し身用のサク(背側) 1本

塩           小さじ1

胡椒          少々  

薄力粉         適宜

オリーブオイル     大さじ1

[A]

 ゆず胡椒       小さじ1/2

 オリーブオイル    大さじ3

 白ワインビネガー   大さじ1

 塩          少々  

新たまねぎ       1/2個(繊維を断ち切り薄切り)

ブロッコリースプラウト 少々

 【作り方】

〔1〕かつおに塩胡椒をふり、15分置き、茶こしなどで全体に薄力粉をふる。

〔2〕フライパンでオリーブオイルをしっかり熱し、かつおの周りを1面1分ぐらいずつ焼き、表面のみを焼き固める。

〔3〕氷水に取り5分ぐらい置き、しっかり冷ます。

〔4〕水気を抑え1/2サク分を5ミリの厚さに切る。氷水にさらしたたまねぎをかごにとり水気を抑えてかつおと器に盛る。スプラウトをあしらい、よく合わせたAを回しかける。

 ≪かつおのサラダ≫

 【作り方】

〔1〕フレンチマスタード小さじ1、三温糖小さじ1/2、レモン汁大さじ2、オリーブオイル大さじ4、塩小さじ1/2、白胡椒少々をよく合わせ、一口大に切ったかつおのたたき1/2サク分と和える。

〔2〕筋をひき4センチの長さのたんざく切りにしたセロリ1本、芯、種、わたを除き薄切りにしたパプリカ1/2個、縦半分に切り種をのぞき乱切りにしたキュウリ1本、へたと芯をのぞき乱切りにしたグリーントマト1個を水気を抑え、〔1〕と合わせる。

 ≪かつおのづけ≫

 【作り方】

〔1〕しょうゆ大さじ5、酒大さじ4を煮立て、冷ます。

〔2〕ショウガすりおろし小さじ1、ニンニクすりおろし小さじ1/2、卵黄1個分を〔1〕に加える。

〔3〕刺し身用のかつお1サク(腹側)を7ミリの厚さに切り、〔2〕に30分漬ける。

〔4〕千切りのキュウリ1本、千切りの大葉1束を水にさらし絞り、〔3〕と合わせて盛りつける。

 ≪づけ茶漬け≫

 【作り方】

〔1〕かつおのづけ1/2サクにすりごま大さじ2~3を合わせる。

〔2〕〔1〕にづけたれを絡ませてご飯にのせ、ミョウガの千切りをあしらい、熱い玄米茶をかけていただく。

 ≪デバイヤーのフライパン≫

 デバイヤー(de BUYER)はフランスで1830年に創業した老舗メーカー。厚さがしっかりあるフライパンは、温度むらが少ないため料理がおいしく仕上がります。<問>ワイ・ヨット www.y-yacht.co.jp

 ≪ヤマサ特選 有機丸大豆の吟選しょうゆ≫

 有機栽培の丸大豆と、海水を自然乾燥させた天日塩を使用したしょうゆ。「正しいしょうゆ」という印象で、素材の味を引き立ててくれます。手軽にスーパーで買えるのもうれしいです。

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