日本の部品メーカー、タカタのエアバッグをめぐり米ワシントンで3日(日本時間4日未明)、下院エネルギー・商業委員会の小委員会で公聴会が開かれ、ホンダは原因究明のために行っている運転席エアバッグの自主的な調査リコール(回収・無償修理)の対象をこれまでの高温多湿地域から全米に拡大すると表明した。
公聴会で証言した北米ホンダのリック・ショステック上級副社長は対象地域拡大の理由として「顧客が懸念を抱いている」ことを挙げた。タカタによる運転席エアバッグのテストでは作動時に破裂して金属片をまき散らすなどの例は確認されていないため、欠陥が確認された場合に法律に基づいて行われる正式なリコールではなく、あくまでも自主的な調査名目のリコールで対応する。
一方で、ホンダは高温多湿地域のみで行っている助手席エアバッグの正式なリコールについては、全米規模への拡大を見送った。タカタによるテストでは助手席エアバッグの破裂は高温多湿地域から回収されたものだけで確認されており、ホンダは「正式なリコールを全米に拡大するだけの根拠がない」としている。