東芝の定時株主総会の会場に向かう株主=25日午前、東京都墨田区の両国国技館【拡大】
不適切会計問題で揺れる東芝は25日午前、東京都墨田区の両国国技館で定時株主総会を開始した。問題発覚後、株価の低迷が続き、株主の不満の声が高まる中、田中久雄社長が問題の経緯や社内調査の内容などを報告。外部の弁護士らで構成する第三者委員会の調査終了後、9月をめどに開く臨時株主総会を終えるまで、田中社長ら取締役16人を暫定的な続投させることなどへ理解を求めたが、株主からは非難の声が続出した。
開会時間の午前10時、田中社長は緊張した面持ちで登壇。「多くの株主の皆様に多大なご迷惑、ご心配おかけして、決算発表をいまだできず、無配とさせていただいたことを深くおわび申し上げます」と深々と頭を下げた。
不適切会計については、社外の弁護士らでつくる第三者委員会が調査中とし、「信頼回復に向けて全力尽くす。引き続きご支援お願いします」と呼びかけた。
続けて、不適切会計の概要について説明。2月12日に証券取引等監視委員会から報告命令を受けていたことが発覚の契機だったと明らかにした。