運営会社、シーノン(東京都品川区)の上地忍代表は「今回の噴火で予知の難しさが分かり、自分で身を守る対策に関心が高まった」と話す。
セットの内容は携行に便利な折りたたみヘルメットと高機能のゴーグル、マスクの3点(8634円)。昨年6月の富士山の世界遺産登録を契機に発売、3セットしか売れなかったが、噴火から5日間で約30セットと急増した。このほか、普段は月1個売れる程度のガスマスクが5日間で60セット以上売れた。
民間の防災士資格を持つ上地さんは「逃げるときは頭を守るのが基本。その上で、降り注ぐ大量の火山灰から目やのどを保護する。ただ、セットは下山するまで持ちこたえるためのもの。噴石が激しく飛んでいる間は山小屋などの建物に避難を」と助言する。
「事前の情報収集が重要」と指摘するのは生活総合情報サイト「All About」の防災ガイドで、災害危機管理アドバイザーとして活動する和田隆昌さん。
自治体などがホームページで提供する火山情報に注意し、過去に有毒性の火山ガスが発生した場所や立ち入り規制がされた場所は、噴火のリスクが高いと考えた方がよいという。