海底通信ケーブルの世界市場【拡大】
事業部員も「(専門知識や技術を持つなど)どうしても外せない要員を除き、極限まで絞って」3分の1に減らし、事業部も開発から営業まで一体化した「海洋プロジェクト統括部」に変更、いわば格下げとなった。
「需要は戻る」事業縮小の中、周到な準備
だが、原田はあきらめなかった。こう考えたのだ。
「アジアの経済成長が続けばネット人口は増え続ける。データ通信量も伸びるから、海底ケーブル需要は必ず復活する」。原田の考えに経営陣も同意し、当面は事業継続となった。
復活を確信したのは、単に需要の読みだけではない。原田の自信には「NECだけが持っている技術」という裏付けがあった。
世界で3社のみ
海底ケーブル事業はケーブルだけでなく、途中のデータ減衰を防ぐ40~100キロごとの中継器、陸上の基地局などからなる総合システム。例えば、日本と米国を結ぶ場合、ケーブルの総延長は9000キロ以上に及び、深さ8000メートルという日本海溝の深海にケーブルをはわせる必要がある。