消費者のニーズを正確に把握することなく、商品開発に乗り出すのは無謀なことだった。それでも、「ニーズがあることは間違いない」(田中氏)と信じて、ニーズを想像しながら商品開発を進めていくしかなかった。
大きなリスクを冒すことができないため、多額の資金を投資することはできない。女性たちが代替品として使っていた生理用ナプキンと似た形状にしたうえ、15cc用の軽失禁専用吸収ポリマーシートを搭載し、1997年に商品化に踏み切った。
ところが、田中氏らが見えないのは「お客さま」だけではなかった。投資に見合った収益が得られるかという「事業性」の先行きについても、手探りの状態が続いた。それでも、99年に100cc用の商品を発売したのをはじめ、2005年まで毎年のように新商品を出し続けた。
開発チームは、商品力の向上のためたゆまない努力を続ける。なかでも、商品競争力の源泉となっている吸収力向上のために試行錯誤を繰り返した。