増税時に問われる「定番ブランド」の力
実は、消費税増税時に問われるとされるのが「ブランド力」だ。生活者の意識調査などを手がけるトレンド総研(東京都)が3月4日に発表した「トレンド予測リポート」によると、30~49歳の主婦500人の約6割が、消費税増税前に「買いだめ、まとめ買いをしようと思う」と回答。その商品選びのポイントについては、「いつも購入している商品」が最多の89%、「定番(定評のある)商品」が40%と続いた。増税前には、いつも買う定番ブランドを買う傾向が高いことが浮き彫りとなった。
さまざまな業界で、「定番ブランド」刷新が相次いでいる理由の一つには、この消費税増税があるようだ。「冒険せず、慣れ親しんだ商品を買おう」とする消費者意識は増税後にもおよび、「安定志向」にとつながっている。定番商品の魅力を高める「進化」「刷新」が、消費者が選ぶ「定番ブランド」の中でも勝ち抜き、ブランドの地位向上にもつながるといえるだろう。
増税前の買いだめによる「特需」の後には、増税実施後に高まる「節約志向」による消費マインドの冷え込みが見込まれる。いずれにせよ、広告増加や刷新などの投資が“失敗”につながる可能性が低い「定番ブランド」は、企業の中でさらにその存在価値が高まりそうだ。
(田村慶子)