【KEY BOOK】「3・11を読む」(松岡正剛著/平凡社、1890円)
本書は、ぼくが3・11の5日後からずっと書き続けた千夜千冊「番外録」のうちから60冊ほどを選び、再構成したものだ。「番外録」は居ても立ってもいられずに始めた「有事のためのブックナビゲーション」だったが、ぼく自身もずいぶん考えさせられた。日本人に何が決定的に欠如していたのか、何を隠してきたのかが、ほぼ見通せたのだ。とりわけ、地震列島に住む日本人がその「弱さ」を思想にしてきてこなかったことが悔やまれた。日本人こそ「フラジャイル哲学」の主張者であるべきなのだ。詳しくは本書を読んでいただくか、千夜千冊サイトをご覧いただきたい。本書の装丁はこの「BOOKWARE」のページをレイアウトしてくれている佐伯亮介による。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/撮影:フォトグラファー 小森康仁/SANKEI EXPRESS)
■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。80年代、編集工学を提唱。以降、情報文化と情報技術をつなぐ研究開発プロジェクトをリードする一方、日本文化研究の第一人者として私塾を多数開催。おもな著書に『松岡正剛千夜千冊(全7巻)』ほか多数。「松岡正剛千夜千冊」(http://1000ya.isis.ne.jp/)