このレストランなどを経営する飲食店グループ「円居(まどい)」(京都市東山区)の伊藤英彰代表取締役兼オーナーシェフ(56)によると、始まりは61年、伊藤氏の両親が京大そばの東山近衛でスタートさせたクラシック音楽専門の名曲喫茶だった。
常連は京大のオーケストラ演奏家の面々だったが、彼らから「外に食事しに行くのは面倒だから、何か食べるものを作ってほしい」との要望に応えたのが洋食屋としての第一歩だった。
原点に立ち返って
その後、63年に同じ京大近くの百万遍に洋食レストラン「円居」(現在も営業中)を開業したのを機に飲食店グループとして成長。
現在、京都、東京、名古屋にフランス料理店や洋食バル、カフェレストラン、バーなど計17店舗を運営しているが、京大の吉田キャンパス内に2003年に登場した本格フレンチとして話題となった「ラ トゥール」や東大の駒場キャンパス内にあるフレンチ「ルヴェ ソン ヴェール駒場」も実はこのグループの運営だ。