局地的豪雨による広島市の土砂災害が発生してから、8月27日で1週間がたつ。(8月)26日までに死者は66人に上り、行方不明者は21人。住民約1500人は避難所での生活を強いられている。市の現地調査は進まず、被害の全容を把握できていない。警察と消防、自衛隊による3000人態勢の捜索が続くが、二次災害の恐れから度々中断し難航を極めており、長期化は必至だ。
広島県警によると、死者のうち安佐南区(あさみなみく)八木の会社員、松枝隆弘さん(39)らの身元が確認され、これまでに53人の身元が判明した。
安佐南、安佐北の両区では(8月)19日深夜から(8月)20日未明にかけ豪雨となり、安佐北区では(8月)20日午前1時半からの3時間に観測史上最大雨量の217.5ミリを記録。広範囲にわたり土砂崩れや土石流が発生した。
行方不明者の自宅がある安佐南区の八木、緑井の両地区では、断続的に降る雨が捜索を阻んでいる。ぬかるむ足場に作業ははかどらず、流木や巨大な岩石が残り、重機が入れない地域も多い。