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日本人にはなぜ妖怪が必要なのか 水木しげるセンセイの哲学に学ぼう 松岡正剛 (1/4ページ)

2014.8.29 16:30

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

  • (参考)パプアニューギニア・ニューブリテン島にラバウルがある
  • 【BOOKWARE_松岡正剛】BOOK_MEETS_BOOK

 【BOOKWARE】

 水虎、たたりもっけ、佐伯の人魚、道通さま、さとり、川猿、倉ぼっこ、お菊虫、くだん、沼御前、枕返し、大かむろ、片輪車…。水木しげるの『妖怪事典』に登場する名うての妖怪たちだ。むろんこの程度は、ごくごく一部だ。

 「たたりもっけ」は死んだ赤ん坊の口から出てフクロウに住み着く。「道通さま」は人に祟(たた)る蛇神で、岡山県笠岡には道通神社がちゃんとある。「倉ぼっこ」は蔵を守る妖怪、「大かむろ」は狸が化けたデカ顔のことをいう。

 日本中どこにも妖怪がいる。飛騨や美濃にいる「さとり」は関東では「おもい」と呼ばれた。木を伐っているとぬっと現れるので、ぞっとするほど怖い。すると「おもい」が「いまお前はぞっとするほど怖いと思ったな」と言う。男が慌ててこれじゃ取って食われるぞと思うと、「いまお前は取って食われると感じたな」と言う。ついに何も言えなくなると「逃げるだけ逃げようと思ったろう」と言ってくる。人の心を読む妖怪なのだ。

ラバウルでたくさんの妖怪に出会った

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