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シェイクスピアの悲劇こそ本当に恐ろしい 4大悲劇を知らないでジンセーを語ってほしくない 松岡正剛 (4/5ページ)

2014.11.4 15:50

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【KEY BOOK】「オセロー」(シェイクスピア著、福田恒存訳/新潮文庫、464円)

 ヴェネチアの貴族たちを背景にして、猜疑の交錯を描いた心理劇だ。だから男女の心理の違いがしきりに交わされる。「男たちはみんな胃袋。女はその食べもの」「教えてあげましょうか。私たちが悪いことをするのは、みんな男のすることを見ておぼえたのですよ」。悲劇は一枚の「デズデモーナのハンカチ」から発端する。イアーゴの奸計ではあるが、読者も観客もそのイアーゴの罪も正体も追いきれない。それが悲劇なのだ。

 【KEY BOOK】「リア王」(シェイクスピア著、福田恒存訳/新潮文庫、464円)

 高齢のブリテン王リアは、自国を3人の娘に分与することにした。長女と次女は甘言を弄するが、末のコーディリアは直言をする。怒ったリアは長女たちに国を与え、末娘を追放するのだが、やがて自分が追放される憂き目にあう。「われわれが生まれ落ちたとき、この阿呆どもの舞台にいたことに泣き叫ぶのだ」は、裏切られたことを知ったリアの言葉だ。王は荒野をさまよいコーディリアの遺体を抱えて「光はどこか」と叫んで、絶命する。

「人生というのは歩きまわる影にすぎない」

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