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ぼくの長い髪には死んだ姉さんがいる 土方巽の暗黒舞踏は、言葉のダンスにも裏打ちされていた 松岡正剛 (3/5ページ)

2014.11.10 17:05

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【KEY BOOK】「病める舞姫(限定復刻版)」(土方巽著/白水社、4320円)

 日本はむろん世界にも、こんな文芸的傑作はなく、こんな異端的な身体記憶の告白録はない。その言い回しのごくごく一部を上に紹介したけれど、その言葉はことごとく穿たれた体の細部の記憶になっていて、かつ、ピンセットで摘まれた昆虫のように知性の極みが黒光りする。もはや土方の舞踏は見ることはできないが(多少のフィルムは残っているが)、それでもしかし『病める舞姫』にはすべての土方ダンスの全身が昏倒されている。必読だ。

 【KEY BOOK】「美貌の青空」(土方巽著/筑摩書房、2800円、在庫なし)

 土方さんは1973年の『静かな家』を最後に踊らなくなって、少し体をまるめながら後進の身体表現指導にのみ徹していた。それからふいに57歳でこの世を去った。その翌年に遺文集として刊行されたのが『美貌の青空』だった。泣き泣き読んだ。もう、こんな人はゼッタイに出現しない。だからせめてその言葉の結像感覚を探ってほしい。驚くべき言語舞踏なのである。とてもアナーキーでネオバロックで、すこぶる東北的な病身美貌なのである。

土方巽を知らない世代

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