【KEY BOOK】「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史2」(オリバー・ストーン&ピーター・カズニック著、金子浩・柴田裕之・夏目大訳/早川書房、2160円)
第2巻は「ケネディと世界存亡の危機」。ここではジョージ・ケナンの「封じ込め」戦略の背景、アイゼンハワーの核兵器政治と原子力利用プログラムの正体、ケネディの軍産複合による「ベスト&ブライテスト」の野望、米ソ対立とキューバ危機の裏面、ブラジル・インドネシアの左派勢力の一掃、ベトナム戦争の異常なシナリオ、ニクソンとキッシンジャーの脅し外交、カンボジア侵攻やアジェンデ政権工作が次々に証される。こうしてアメリカはドルショックとオイルショックを世界に撒き散らし、金融と食糧と薬物と宇宙による世界制覇の準備に入っていく。もしケネディ暗殺とニクソン退陣がなかったら、という仮説が恐ろしい。