デフレで売上高が下がる中小企業の従業員は賃下げの憂き目にあいやすい。デフレは円高を呼び込むので、生産の空洞化が進み、地方経済は疲弊する。若者の雇用の機会は失われる。
慢性デフレの局面でとられたのが「構造改革」路線である。モデルは米英型「新自由主義」である。97年の金融自由化「ビッグバン」で持ち株会社を解禁した。2001年に発足した小泉純一郎政権は、日銀による量的緩和とゼロ金利政策で円安に誘導して輸出部門を押し上げる一方で、郵政民営化で政治的な求心力を高め、米国からの各種改革要求に応じた。
製造業の派遣労働解禁(04年)など非正規雇用の拡大、会社法(06年)制定など米国型経営への転換が代表例だ。法人税制は1998年度以降、2002年度までに段階的に改正され、持ち株会社やグローバルな企業の事業展開を後押ししている。
小泉政権で株主資本主義へ
小泉政権までの自由化・改革路線は外国の金融資本の対日投資を促す一方で、日本の企業や金融機関の多国籍化を促すという両側面で、日本経済のグローバル標準への純化路線であり、それを通じて大企業や金融主導で日本経済の再生をもくろむ狙いがあった。結果はどうか。