札幌の繁華街、ススキノを彩るニッカウヰスキーの電飾看板です。3月28日に最終回を迎えたNHKの連続テレビ小説「マッサン」は、地元北海道を大いに盛り上げてくれました=2015年2月5日、北海道札幌市(乾ルカさん撮影)【拡大】
でも、その思いはある日変わりました。
変えたのは、囲碁棋士の趙治勲さん。彼の長考姿は独特でした。マッチ棒をポキポキ折りながら考えていたのです。座布団の周りに散乱する折れたマッチ。そんな自分が折ったマッチのことなどまったく意に介さず、ひたすら深く考えにふける姿。なんだこの人は、と目が離せなくなり、そして美しいと思いました。
趙治勲さんは私に、人が考えている姿は美しいことを教えてくれた方です。
人間味あふれる答え
その趙治勲さんが出されている本でお勧めなのが『お悩み天国 治勲の爆笑人生相談室』(日本棋院刊)です。第2巻も出ています。
囲碁に関する著作は多々ある趙治勲さんですが、実践的な本は囲碁を打たない方、まるで興味のない方にはお勧めしづらいです。けれどもこの『お悩み天国~』は、どなたが読んでも面白いと思います。『週刊碁』に掲載されたコーナーをまとめた書籍ですので、囲碁に絡んだ質問は多いのですが、それでも大丈夫。試しに私より囲碁に興味のない姉に読ませてみましたが、好感触でした。