サモア戦の勝敗を分けたのは「ディシプリン」だったと多くの関係者が解説した。規律とも、しつけとも訳される。スポーツ用語として日本に定着させたのはサンフレッチェ広島の初代監督、バクスターだったろう。
反則を犯さない日本に対し、思うようにボールを動かすことができないサモアは次第にいらつき、反則やラフプレーを重ね、その度、五郎丸が確実にPGを決めて点差が開いていった。五郎丸はサモア戦で6本のゴールキックを決めて16得点。3戦合計で45得点とし、グループリーグの得点王も望める。
ただ今大会の五郎丸は世界有数のキックの正確さだけを誇る選手ではない。巨漢選手をはじき飛ばす強いタックル。ハイパント処理の勇気と安定感。南ア戦のトライやサモア戦の幻の先制トライでみせた突破力。学生時代にはやや不安にみえたひ弱さはすでに、かけらもない。
日本の強みが集団のディシプリンにあったことは、間違いない。ただしこれを支えたのは個々のスキルアップである。五郎丸がそれを象徴した。