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時空超え響き合う人、美、真理 杉本博司「今昔三部作」「趣味と芸術-味占郷」 (4/6ページ)

2015.11.9 11:00

杉本博司「オリンピック雨林」(2012年)。(C)Hiroshi_Sugimoto/Courtesy_of_Gallery_Koyanagi

杉本博司「オリンピック雨林」(2012年)。(C)Hiroshi_Sugimoto/Courtesy_of_Gallery_Koyanagi【拡大】

  • 杉本博司「カリブ海、ジャマイカ」(1980年)。(C)Hiroshi_Sugimoto/Courtesy_of_Gallery_Koyanagi
  • 「背筋解剖図」『筋肉解剖完全版』(1745~48年、ジャック・ゴーティエ・ダゴティから、小田原文化財団蔵、古瀬戸水注、鎌倉時代)=2014年3月12日(森山雅智さん提供)。(C)Hearst_Fujingaho
  • 杉本博司「テアトロ・デイ・ロッツィ、シエナ」(2014年、提供写真)。(C)Hiroshi_Sugimoto/Courtesy_of_Gallery_Koyanagi
  • 「阿古陀形兜」鎌倉時代、「夏草」(2015年、須田悦弘)=2015年8月1日(杉本博司さん撮影、提供写真)

 杉本は写真家として有名になる前、米国で約10年間、骨董店を開いていた。ジャック・ゴーティエ・ダゴティ「筋肉解剖完全版」は、ニューヨークで手に入れたという。18世紀の版画工房主宰者、ダゴティによる医学書の一部を掛け軸に表装した。背中の皮を切り開かれた女性の姿は、なまめかしささえ感じさせる。

 レンブラント・ファン・レイン(1606~69年)と古田織部(1543~1615年)という、ほぼ同時代の作家によるコラボレーションもある。和紙に刷られたレンブラントの版画「天使来迎図」の掛け軸の下に「織部燭台(しょくだい)」が置かれている。キリシタン大名だったとの説がある織部の燭台には十字架が描かれている。2作品は邂逅(かいこう)を喜ぶように厳かなハーモニーを奏でている。

 杉本は「婦人画報」の企画で、27回にわたり著名人を招き、こうした床のしつらえを前に料理をふるまった。主人(杉本)とゲスト、そして美術品が出合い、新たな“対話”が生まれ、リレーショナル・アート(関係性の芸術)ともいうべき新しい芸術が生まれた。

「一期一会」の大切さ

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