「AIR」という言葉がある。「アーティスト・イン・レジデンス」の略で、各種芸術制作に携わる人たちを特定の場所やエリアに招聘(しょうへい)し、そこに滞在しながら彼らの活動をバックアップしていく取り組みだ。
米西海岸のロサンゼルス(LA)を車で走っていると、古い倉庫の壁にダイナミックに描かれたアート作品などをよく見かけるようになった。LAでは、かつて倉庫を不法占拠していたアーティストたちを市が認める形で1981年に、「AIR条例」を成立させた。いくつものアート地区が誕生している。
独特の彩色が施されたアート地区には、ギャラリーやスタジオ、アーティストたちが通うカフェなどが集まっている。それらのエリアで感じるのは、飽くことのないクリエーティビティーと斬新なトレンドを発信しようとするエネルギーだ。走らせていた車を思わず止め、歩き始めたくなる。散策しているだけでも楽しいスポットがあちこちに点在しているのだ。
LAというと映画を筆頭にエンターテインメントのイメージが先行するが、最近はアート巡りを目的に訪れる旅行者も多い。