巨大な電気ビルがあると聞いて足を運んだ。雑居ビルの1階から4階までMacintoshのコンピューターはじめ、最新の電化製品が並んでいる。5階以上のフロアは小部屋に分けられ、機械マニアの若者たちが、凄腕(すごうで)の技術者として修理工場を営んでいる。部品もストックしており、何でも修理できると胸を張る。「生きる強さ、たくましさとともに、人やものに対する純粋な向き合い方が、僕をさわやかな気持ちにさせてくれました」
毎週木曜、人々が集まるという共同墓地。多くの人が先祖の墓に参り、長い祈りをささげる。故人を囲み、家族で時間をすごすのが、イランの人々の慣習だ。ガスボンベでお茶を沸かし、持参した食べ物を味わい、日がな一日語り合う。「日本ではお盆と法事くらいですよね。口すっぱく、説教くさく言われなくても、親族、両親へのやさしさ、寄り添い方が身につく。これだったのか、と納得した瞬間でした」
シルクロード交易のあった古い街イスファハン、ガダムガーを経て、イラン第二の都市マシャドへ。イマーム・レザーをまつる聖地。訪れる人は年間2000万人。国籍や宗教、時空を超えて人が人を思う気持ち。