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【アメリカを読む】トランプ氏を標的に定めたクリントン氏 (2/4ページ)

2015.12.29 09:00

12月19日、米東部ニューハンプシャー州マンチェスターで開かれた民主党の候補者討論会で弁舌さわやかに話すヒラリー・クリントン前国務長官(右)。矛先はバーニー・サンダース上院議員(左)ではなく、その場にいないドナルド・トランプ氏に向けられた=2015年(ロイター)

12月19日、米東部ニューハンプシャー州マンチェスターで開かれた民主党の候補者討論会で弁舌さわやかに話すヒラリー・クリントン前国務長官(右)。矛先はバーニー・サンダース上院議員(左)ではなく、その場にいないドナルド・トランプ氏に向けられた=2015年(ロイター)【拡大】

 クリントン氏にとり、バラク・オバマ大統領(54)が当選する原動力となったマイノリティー(少数派)、若者、女性を引き付けることが選挙戦の課題だ。イスラム教徒の入国禁止を主張し、ヒスパニック(中南米系)を侮辱する発言を繰り返すトランプ氏を叩くことは支持基盤の拡大につながる。

 トランプ氏はIS関連の発言について「クリントン氏は嘘をついている」と謝罪を要求した。だがクリントン陣営は「トランプ氏の憎しみに満ちた発言がISのテロリスト募集の助けていることを正しく指摘した」と反論し、謝罪を拒否した。

 「シュロング」された

 怒りが収まらないトランプ氏は08年大統領選でクリントン氏がオバマ氏との指名争いに敗れたことを持ち出した。

 「クリントン氏はオバマ氏に勝つとみられていたのに、『シュロング』された。つまりは負けたということだ」

 シュロングはユダヤ人が使うイディオッシュ語で男性器を意味し、米国で俗語として使われている。トランプ氏は性的な言葉を使い、大統領選で敗れたクリントン氏を侮辱した。

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