1月4日、イランの首都テヘランで、サウジアラビアがイスラム教シーア派の高位聖職者ニムル師を処刑したことに抗議する聖職者ら=2016年(AP)【拡大】
ケリー米国務長官は3~4日、イランのザリフ外相やサウジのムハンマド副皇太子と相次ぎ電話会談し自制を促した。
アーネスト氏は、サウジに対してシーア派指導者ニムル師を処刑すれば「(中東情勢に)ひどい結果を招きかねない」と明確な懸念を伝えていたと述べ、警告を聞き入れなかったサウジに不快感を示した。イランのサウジ大使館襲撃については、イラン当局が外国公館保護の責任を全うできなかったことを「懸念している」とした。
シリア内戦でサウジは反体制派、イランはアサド政権を支援している。アーネスト氏は両国の対立により和平交渉を行き詰まらせることがないよう強く促した。
≪中東の均衡崩したオバマ外交 日本にも妙案なく≫
ペルシャ湾を挟んで向き合うサウジアラビアとイランの断交は、米国が推進した外交の副産物だ。オバマ政権が急いだイラン核問題の合意は、米国への不信感をサウジに植え付け、中東の政治的均衡を崩す結果になった。IS掃討を掲げながら、中東の安定化へ難題を抱えた米国。原油の8割をペルシャ湾周辺国から輸入する日本にも妙案はない。
「サウジには前もって懸念を伝えていたが、心配した通りの結果になってしまった」