グーグルが米サンフランシスコ湾上で極秘に建設している巨大な4階建ての建造物。関係者以外近づけない厳重警戒ぶりで、グーグルは「人々が新技術を双方向で学べるスペースに使う」とコメントしたが、地元市民から不安な声が出ている(AP)【拡大】
そんな彼らの大量流入で、サンフランシスコでは不動産価格や地価が急上昇しているとの指摘が相次いでいます。もともとここ数年、非常に人気が高い街であるうえ、広さもニューヨーク市の半分と小さいため、人気が高まればすぐに地価が上がるというわけです。
実際、米国国勢調査局によると、ニューヨーク市の人口830万人に対し、サンフランシスコ郡は何と82万5863人。確かにこうなると、昔ながらの地域住民からしてみれば、IT成金の大量流入で地価が暴騰していると勘ぐらざるを得ない状況ではあります。
12月5日付米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はオピニオン欄で「ベイエリア(湾岸地域)の暗黒郷」と題した記事を掲載し、こうした状況を批判的に解説。一軒家の平均価格は90万ドル(約9300万円)、平均家賃は月3250ドル(約33万8000円)と全米最高を記録するなど、不動産価格はここ3年で約38%も上昇。そのせいで中間所得層が買える家は全体の14%しかないという状況に陥っていると指摘しました。