シャープなヘッドランプ、コーナリングランプと大きなスピンドルグリルが印象的【拡大】
しばらくすると大渋滞に巻き込まれたが、このときに感心したのがシートの快適性だ。“F SPORT”専用シートは優れたフィット感と高いホールド性で体を包み込む設計だが、座り心地も抜群だった。渋滞の中、約3時間半の“超ノロノロ運転”を強いられたが、同じ姿勢を続けていたにもかかわらず、運転後の疲れは全くといっていいほど感じなかった。
確かな操縦安定性
「NX」を神奈川県の川原や険しい山道にも連れて行った。斜面から崩れ落ちた岩や木々が散乱するような悪路でも、タイヤがしっかりとグリップして力強く傾斜を上がる。さらにクルマを走らせて富士スピードウェイに近い明神峠に向かった。ここは傾斜がきつく急カーブが連続する“チャレンジング”な道だ。“F SPORT”の足回りはかなり硬め。コーナリング時のロールは少なく、操縦安定性は高い。走行モードを「スポーツS」から「ノーマル」に切り替えると、やや踏ん張りが甘くなる感じがした。ただし、ボディ剛性は高いので、横Gがかかっても安定感を失うことはない。ここは急傾斜なので上りは少々苦しそうだが、それでもアクセルを踏み込んだ分だけ前に進む。上りと下りを何度か往復したが、しっかりとスポーティな走りを体感することができた。