この1年半の間に何をやったか。まずやったのは、組織委員会と東京都が造る施設がどれくらいかかるかということだ。都が造るのは恒久的な施設だ。1964年のレガシー(遺産)として造られたものは、駒沢のグラウンドとか体育館、あるいは代々木の施設だ。その後、多くの国民のみなさんに利用していただけた。今回、いくらくらいかかるか調べ上げたら大変なもんだった。はるかに4000億円を超えていた。それでできるだけ切った。約2500億くらいに圧縮した。一番抵抗が強かったのは、ヨットのセーリング協会だ。ヨットのみなさんは東京湾にすばらしいハーバーを造りたいという夢を持っておられた。しかし、そのためのお金は大変なもので、堤防を1本造るのに460億円だ。それを2本造るという。ボートのコースも、当初の予定では約1000億円だ。新国立競技場が2520億円が高いとおっしゃるが、ボートのコースは1000億円だ。だれも高いといわなかった。
組織委員会が受け持つ施設は仮設だ。造って、使ったら全部壊してしまう。ところが意外にお金がかかる。お台場の公園ではビーチバレーをやるが、そのために砂浜をつくらないといけない。その砂代だけで約20億円くらいかかる。その周りを1万人のスタンドを造らないといけない。そのスタンドだけで約40から50億円かかる。こういうようなことがいっぱいある。組織委員会は施設の負担だけでも1000億円は超えるし、さらに運用しなければならない。