ホンダは24日、自動車が歩行者と衝突しそうになると、ハンドルを自動制御して事故を回避する世界初の機能を備えた運転支援システム「ホンダセンシング」を発表した。具合が急に悪くなったり、「危険ドラッグ」の影響でドライバーが正常な運転をできなくなった自動車が引き起こす歩行者などの死傷事故が相次ぐ中、新システムは被害の防止に効果を発揮しそうだ。
新システムは、搭載した精度の高い単眼カメラが60メートル先までの歩行者や車、白線などを認識し、ミリ波レーダーで距離や動きを検知する仕組み。ホンダの研究開発を担う本田技術研究所の山本芳春社長は「既存の運転支援システムの安全性能を大きく上回る」と、性能の高さに自信を示す。
歩行者との衝突が予想される場合には、歩道の白線を越える前に自動車の進行方向を変え、車線の中央へ戻す。白線がなかったり、歩行者が車道に飛び出したりした場合は、一定のスピード以下なら自動的にブレーキが作動して停止する。