液化天然ガス(LNG)の輸入大国・日本は25位にとどまっているが、17年からは原油価格に連動しない米国産シェールガス由来のLNGの輸入が始まる。これに伴い、「輸入価格は現在の6~7割程度に削減できる」(日本ガス協会)と期待され、国土交通省幹部は「燃料費の削減は、運送業者にとって、大きなメリットになる」と歓迎する。
こうした中、3月5日には、名古屋陸送(名古屋市)が、いすゞ自動車の大型トラック「ギガ」を改造したNGV大型トラックを中部空港と富山・小松空港間のルートに導入した。東邦ガスが名古屋市内に新たな天然ガススタンドを建設するなどの支援を行った。名古屋陸送は政府の「物流の低炭素化促進事業」の補助金をトラック購入費などに活用する。
■運送業者、輸送能力の高さ信頼
天然ガス自動車(NGV)の普及拡大には、メーカーの新製品の開発も欠かせない。国内唯一の圧縮天然ガス(CNG)トラックメーカーとなったいすゞは、2015年に大型のCNGトラックを市販化する方針だ。大型トラックが普及していけば、都市内だけではなく、都市間の輸送も拡大し、二酸化炭素(CO2)のさらなる削減が可能だ。