
レコチョク・ラボではきゃりーぱみゅぱみゅのライブをVRコンテンツ化、目の前できゃりーが歌い踊る【拡大】
映像や音楽、アニメーションといったコンテンツを集めた見本市、ジャパン・コンテンツ・ショーケースが10月24日から27日まで、東京・渋谷やお台場で開かれた。プレイステーションVRの発売もあって“VR元年”と呼ばれている年だけに、VRを利用したコンテンツが並び、コンテンツビジネスにおけるVRの可能性や未来像を話し合うセミナーも実施された。
「緊急課題!? コンテンツビジネスとVRの近未来像」と題されて、東京・お台場で10月26日に開かれたセミナー。段ボール製で安価なVRヘッドマウントディスプレイとして評判の「ハコスコ」を送り出し、VRコンソーシアムの代表理事も務める藤井直敬氏がモデレーターを務め、コンテンツ配信、映像、マーケティングといった分野のエキスパートがVR事業の現状や将来性を話し合った。
日本語では“仮想現実”と言い表されているVRだが、藤井氏は「バーチャルリアリティは、人類の認知境界を拡張し、進化させる環境技術である」と主張。コンピュータ上に仮想空間を作り出して没入するだけではない技術であることを訴えた。1990年代にもVRが話題になりながら、マーケットとして成立せず失敗した過去を振り返って、今回も同様に失敗する見方をする人がいることも紹介。「今回は動いている金額が以前とはけた違いで、そのインパクトが残らないことはない」と指摘した。
ビジネス誌やトレンド誌、最近ではSF小説誌でもVRや「ポケモンGO」に使われているAR(拡張現実)が取り上げられ、少なくない人が知る技術となっている。マーケットはこれから最初のピークへと向かう段階にあり、「来年の夏くらいまでに1回シュリンクするが、その後に地道に育って新しいマーケットを作るチャンスがある」と藤井氏は分析した。不安があっても、将来を見越して準備を進める必要がありそうだ。