新型万能細胞とされる「STAP(スタップ)細胞」の論文不正問題で理化学研究所は30日、STAP細胞の存否を確認する検証実験に小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダー(30)を参加させると発表した。また新たに浮上した疑義について予備調査を同日開始し、これに伴い小保方氏らに対する懲戒処分の審査を停止する。
理研は当初、小保方氏を実験に参加させない方針だったが、遺伝子データや共著者の若山照彦山梨大教授による細胞の解析などでSTAP細胞の存在に否定的な結果が出たことを考慮。理研の改革委員会が参加を強く求めたことを重くみて、科学的事実を明らかにするため方針転換した。
小保方氏の準備が整い次第、実験に参加させる。期間は7月1日から11月末までの5カ月間。理研の別の研究者が立ち会い、監視カメラで実験の様子を撮影するなど、不正行為ができない環境を整えた上で行うとしている。