東京オリンピックの選手村(晴海地区)と競技施設群(有明地区)の建設予定地に挟まれた豊洲地区で、大規模な再開発が始動する。豊洲埠頭(ふとう)(6丁目)では総開発面積約110ヘクタールのうち約4割を占める豊洲新市場の建設工事が今春始まる。約20ヘクタールを保有する東京ガスはスマートシティー「TOYOSU22」を整備する構想を本格化させるため、事業パートナーを募集する方針だ。
千客万来施設を計画
「もう工事を遅らせるわけにいかない。確実に落札が見込める予定価格を出したつもりだ」
東京都の発注担当者にとって、築地の東京中央卸売市場を移転して新設する豊洲新市場の再入札が行われる2月までは眠れない日々が続く。4工区に分けて昨年11月に実施した入札では、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の3工区(予定価格・約628億円)で落札者なしの不調に。年末ぎりぎりに予定価格を約1035億円と65%引き上げて入札公告を出し、工期は前回から1カ月だけ遅らせて2016年3月末に設定した。