7日のニューヨーク外国為替市場の円相場は急伸し、一時1ドル=108円05銭をつけ、昨年11月中旬以来、約10カ月ぶりの円高水準となった。米長期金利が低下し日米の金利差縮小が意識され、ドル売り円買いが進んだ。その後は長期金利が下げ幅を縮め、ドルは買い戻された。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が記者会見で低インフレへの警戒感を示したことに加え、大型ハリケーン「イルマ」による米経済への悪影響懸念が拡大。リスクを避ける姿勢を強めた投資家が、安全資産とされる米国債に資金を移した。
米長期金利の指標となる10年債の利回りは一時2・03%まで下がり、昨年11月以来の低い水準となった。
ドルの代替資産とされる金は買われた。ニューヨーク金先物相場の終値は1オンス=1350ドルを超え、昨年9月以来、約1年ぶりの高値水準となった。(共同)