昭和の風景…百貨店から姿消す遊園地 「定番」からテラスなど新発想に (2/8ページ)

2015.7.3 07:00

近所の公園の感覚で、平日も子供連れのお母さんらが訪れる東急プラザ蒲田の屋上遊園地「かまたえん」=東京都大田区

近所の公園の感覚で、平日も子供連れのお母さんらが訪れる東急プラザ蒲田の屋上遊園地「かまたえん」=東京都大田区【拡大】

  • 戦後再開した松屋浅草店の屋上遊園地。戦後復興のシンボルにもなった=東京都台東区(松屋提供)
  • 百貨店の屋上のイメージを変えた西武池袋本店の「食と緑の空中庭園」=東京都豊島区
  • 「浅草エキミセ」の屋上広場。見晴らしも抜群の観光スポットだ=東京都台東区

 東急プラザ蒲田も、2014年3月の全面改修工事に合わせ屋上遊園地の閉鎖が決まった。「屋上の防水工事一つとっても、遊具があると手間がかかる。修繕費用などを考えれば、残しておくのは難しい」というのが社内の結論だった。

 閉鎖が迫った2月下旬から3月初めにかけての1週間、感謝の意味を込めて観覧車を無料開放した。すると、連日のように屋上から階下まで列ができ、1万2000人が訪れた。時間待ちの人のために、階段にポスターの裏紙を張り出すと、閉鎖を惜しむ声が、たくさん書き込まれた。

 「おくじょうたのしかったよ」「かんらんしゃありがとう」といった子供の寄せ書きのほか、「両親とたくさん遊びに来た大切な場所」「最後の日、家族できました」「この場所と一緒に育ってきたので、リニューアル後も残してほしいです」というメッセージが今も残されている。

 かまたえんは地元の人に愛され、庶民の街・蒲田のランドマークとして、その年の10月に観覧車とともに復活した。

小学生になっていなかった後継ぎの息子や高校生の孫が…

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