池袋駅で私鉄に乗り換えて帰宅する女性会社員は「会社の友人と2人で来た。食べ物もおいしいし、帰り道にこんな気持ちのいい場所で食事ができてうれしい」と話した。
西武池袋本店の屋上は、2005年に遊園地が閉鎖されて以降、屋上の変遷を見続けてきたサボテン愛好家が集まるガーデニングショップと、熱帯魚を扱うフィッシュショップを残し、遊休スペースのままだった。
空中庭園の準備に関わったそごう・西武商品部の冨沢治朗さんは1988年入社で「屋上遊園地はテーマパークの登場で一定の役割を終えた」と振り返る。耐震や防水工事を経て活用案を全社で検討し、生まれたのが屋上庭園だった。
気軽に楽しめる場
冨沢さんは「屋上緑化を進める百貨店はあるが、独自の庭園を造ろうというのがコンセプトだった」と説明する。池袋には子供の遊び場が少なく、「地域の人が安心して、いつでも気軽に楽しめる場所にしたい」(営業企画室の金丸芳正さん)との思いもあった。