岩田氏も熱意
忘れてはならないのは開発に参加した任天堂だ。今回のプロジェクトには2年間にわたり、7月に急逝した任天堂の岩田聡前社長が加わっており、石原社長は説明会の冒頭、「本来なら、今日ここで一緒に発表したいと考えていました」としのんだ。
その後の記者会見では、「岩田さんとはスマホとゲーム専用機の相乗効果について議論を重ねていた」とも語った。任天堂がまだ参入していないスマホ向けゲームの開発に生前の岩田氏は並々ならぬ熱意を持っていたようだ。
「ポケモンGO」への任天堂の関与はこれだけではない。スマホの画面を見ながら歩く危険性が指摘されていることから、石原社長は任天堂に対し「スマホの画面を見続けなくても『ポケモンGO』を遊べる専用デバイスはできないか」と持ちかけた。そこで任天堂が制作したのが、腕時計サイズの「ポケモンGOプラス」。スマホ端末と連動してボタンを押すなどしてプレーできる。
任天堂とポケモンはグーグルと共同でナイアンティックに計2千万ドル(約23億8千万円)を出資し、位置情報利用ゲームの開発に本腰を入れていることがうかがえる。