そもそもWiiUと携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」(23年2月発売)の不振が任天堂が25年度まで3年連続の営業赤字を計上した原因だ。不振脱却を目指し、任天堂はスマートフォン向けゲームに参入を表明。28年3月に第1弾のアプリを配信する。次世代ゲーム機の開発も進めており、28年の発表予定だ。
ただ、将来をにらんだ取り組みは具体化まで時間がかかる。君島社長は「スマホ向けを収益の柱にしたいとは考えているが、すぐに収益の半分になるところまでは想定していない」と冷静だ。
少なくともあと数年はWiiUとニンテンドー3DSで経営の屋台骨を支えていくしかなさそうだ。26年度のWiiUの販売台数はソフト「マリオカート8」のヒットで338万台まで回復したとはいえ、「マリオ頼み」となっているのも事実だ。
その意味で彗星(すいせい)のごとく現れたスプラトゥーンが“救世主”になる可能性もある。