サイトマップ RSS

「手本」に遊んで「手習い」を学ぶ ときには書と書人をめぐる日々を愉しみたい 松岡正剛 (3/5ページ)

2014.6.22 12:50

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

  • 【BOOKWARE_松岡正剛】BOOK_MEETS_BOOK

 こうして書人たちは今日に至ったのだが、さて現代書はどうなのかというと、いまだ明治の日下部鳴鶴・比田井天来から始まる系譜が強く、手島右卿や青山杉雨の弟子筋が活躍していることが多く、そればかりが目立っている。残念ながら、幕末維新をくぐりぬけた三舟(勝海舟・高橋泥舟・山岡鉄舟)や副島種臣のような書は少ない。

 ぼくはいっとき、墨人会の森田子龍と井上有一に接して「ああ、これだ」と思ったが、その後はこの奔放を受け継ぐ書人も少ないままになっている。いまこそ大胆不敵で自在な書人が出現することを、待望する。

 【KEY BOOK】「中国書畫話」(長尾雨山著/筑摩書房、1700円、在庫なし)

 中国の書や書史や書誌に遊ぶのは実に愉しい。愉しいだけではなく、日本人が身に付けておきたいリベラルアーツとして、そこそこを感じておいたほうがいい。中国では長らく書が芸術の最高の位置を占めてきた。そのうえで文房四宝が愛され、書画一致・詩画一致の境地が尊ばれてきた。そのような中国の書文化を実感するには、一挙にまるごと呑み干すのがいい。本書はその恰好の一冊で、名人雨山の書画骨董に対する目がだいたいわかる。歴史も見える。

中田空海から入ってぞっこん

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ