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「手本」に遊んで「手習い」を学ぶ ときには書と書人をめぐる日々を愉しみたい 松岡正剛 (4/5ページ)

2014.6.22 12:50

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 【KEY BOOK】「書聖空海」(中田勇次郎著/法蔵館、1800円、在庫なし)

 中田先生は長らく中国書研究の第一人者として君臨された。しかし、好みを貫かれてもいた。ぼくが黄庭堅(おうていけん)や米●(=くさかんむりに市)のおもしろみを教わったのは中田先生からだった。その先生が空海を浮き彫りにした。空海は密教においても、言語思想においても図抜けた天才だが、その書も他の追随を許さない独創に富んでいた。ぼくは中田空海から入ってぞっこんになり、40歳をこえたとき『空海の夢』を書いた。いまでも空海をときどき臨書する。

 【KEY BOOK】「秋萩帖」(秦恒平著/芸術新聞社、1600円、在庫なし)

 上にも紹介したように、日本の古筆を学ぶには幾つもの手本があるのだが、なかで『秋萩帖』は平安朝を代表する草仮名の遺品で、小野道風の手によるものとみなされてきた。第1紙から第21紙まで目を奪うほどの料紙をつかって華麗に書かれている。その『秋萩帖』がどのように創られたのか、はたして書き手は道風なのか、実はさまざまな謎が含まれてきた。それを一人の閨秀(けいしゅう)の目で、ミステリアスな小説仕立てにしたのが本書だ。ぜひ一読を。

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