サガリバナは東南アジア一帯の熱帯・亜熱帯に分布し、日本では南西諸島(奄美大島以南)に自生する。マングローブの後背地や川沿いの湿地に生育する。ピンクや白がある=沖縄県・石垣島(永山真治さん撮影)【拡大】
シーズンは6月頃から9月前半まで、ピークは6月末から7月前半だ。開花は午後9時頃からで、翌朝には散ってしまう。色は白とピンクで藤の花のように垂れ下り、房状に花を咲かせる。近くまで行くと車の中からでも甘い香りが漂ってくる。甘さにひかれて虫も多数寄ってくる。気になる人は、虫除(よ)けなど完全防備をして行くことをおすすめする。
石垣島には数多くの島特有の花があるけれど、僕はサガリバナが、シーズン中に幾度となく見に行くくらい好きだ。暗闇の中に浮かび上がる幻想的な風景は、まさにいま目の中に収めておかないと朝には消えてしまう。
「引き際を知る」と言うか、日本人の持っている「潔さ」と「はかなさ」に重ね合わせてしまう。サクラと同じような感覚か。この時期に石垣島へ訪れる方は見るべきだ。植物や花に興味のない人でも、その美しさに魅了され、忘れられない風景となるかもしれない。(写真・文:フリーカメラマン 永山真治/SANKEI EXPRESS)