馳浩(はせ・ひろし)文科相(右)に勧告書を手渡す原子力規制委員会の田中俊一(しゅんいち)委員長=2015年11月13日午後、東京都千代田区霞が関の文科省(三尾郁恵撮影)【拡大】
林幹雄(もとお)経済産業相(68)は13日の閣議後会見で、「(文部科学省の)対応を見守る」とした上で、「管理態勢の問題で、核燃料サイクルとは別問題だ」と述べ、サイクル政策の継続方針に変更がないことを強調した。(SANKEI EXPRESS)
■もんじゅ プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使い、高速の中性子で核分裂を起こして、発電しながら消費した以上のプルトニウムを生み出す高速増殖炉。実験炉「常陽」に続く開発第2段階の原型炉に位置付けられる。福井県敦賀市にあり、出力は28万キロワット。1994年に初臨界に達したが、95年に冷却材ナトリウムの漏洩(ろうえい)に伴う火災を起こし、長期停止。2010年5月から2カ月間、試験運転にこぎ着けたものの、10年8月の燃料交換装置の落下事故で運転再開が凍結された。その後、大量の機器の点検漏れが発覚し、原子力規制委員会から運転再開の準備を禁じられている。