ロシア正教のクリスマス(降誕祭)イブに当たる1月6日、首都モスクワの北西170キロにあるボルガ川に面した都市、トベリの教会でキャンドルに火を灯すウラジーミル・プーチン露大統領。国民の多くがプーチン氏の対外政策を支持してきたが、経済苦境がさらに続けば、我慢にも限界がある=2016年、ロシア(ロイター)【拡大】
危機が結束を高める風潮
調査での1位、2位、4位の項目は9月以降に起こった一連の動きであり、裏返せば、官製メディアの国内向けのプロパガンダがいかに徹底していたかを示すものと言える。経済状態が落ち込む中で、国民の関心を国外にそらすことにも成功している。
さらに、今年に入って噴出した中東地域の大国であるサウジアラビアとイランの対立をめぐっても、ロシアは調停役に名乗りを上げており、欧米主導の中東和平にくさびを打ち込んで存在感を示そうとするプーチン政権の戦略は今後も継続されそうだ。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは「ロシアは北大西洋条約機構(NATO)を試し、屈辱感を与えようとするだろう」と解説。英紙フィナンシャル・タイムズは、シリアのバッシャール・アサド大統領(50)はロシア軍の軍事支援によって「2016年も名目上は大統領であり続けるだろう」と明確に予測している。
一方で、世論調査で3位、6位、7位となった項目は、国民の生活に密接に関連する経済分野の出来事だった。主要輸出品である原油などの資源安、それに伴う通貨安、高インフレのトリプルパンチによる悪影響は社会にも露呈しているが、ロシアにはむしろこうした危機が国民の結束を高めているという風潮が存在する。