
6月28日、ブリュッセルでのEU首脳会議後、記者会見する英国のキャメロン首相。キャメロン氏は離脱の正式通知をせず、EU側は離脱交渉入りの先送りを事実上、受け入れた(ゲッティ=共同)【拡大】
ただ、英国の離脱交渉が最低2年かかる上、他の国に離脱の動きが広がれば、影響は3年程度で一定の収束を見せたリーマン時より長期化する。みずほ総合研究所の野口雄裕上席主任エコノミストは「EUの枠組みへの懸念が消えなければ、市場の不安定な状態は続く」と警告する。
追い打ちをかけるのは、各国の政策余力の乏しさだ。リーマン後、先進国と新興国は相次いで財政出動を実施し、日米は財政赤字が拡大している。4兆元の財政出動で「世界の景気を支えた」とされる中国も過剰設備に苦しみ、新たな財政出動を打ち出しづらい。
日米欧の大規模な金融緩和策も成果を上げたが、超低金利などで足下の緩和余地は乏しくなっている。
国内の影響に対し、政府は短期的に、秋にまとめる追加経済対策で対応する。加えて中長期的にどこまで戦略的な手を打てるか注目される。